動体(動画・持続)と静止(漫画) statique static


farsun03
Q
動体(動画・持続)と静止(漫画) statique static
A
 『時間と自由』(ベルクソン)では時間の空間化に対する否定(異議申し立て)が論考のほとんどで、生ける時間そのものの「純粋持続」の方は定義されていない、と言っても過言ではなかった。指示される言葉はあれど、依然として、言語で明確に説明しずらい概念なのだろう。
過度の空間化を時間と錯覚することは避けねばならないだろうが、しかし、その「時間」の「空間化」こそ、文化の利点ではないかと密かに思っている。
永遠の瞬間性、瞬間の永遠性を持ちうる一枚の絵画はいうに及ばず、 動画に対する「漫画」のたゆまぬ空間化の形式の更新はまさにそれだろう。
時間経過をひとつひとつの空間(画面)に固定しつつ、連続する絵は、見せ場を強調しつつ、内容を動かし、ストーリーを走らせてゆく。その妙味。   

 5/05/2020   

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